樹木が最も栄養を蓄える越冬前の時期に山からクヌギの木を切り出し、切り揃えて穴をあけてシイタケ菌を埋め込みます。
春ごろまでこの菌を埋めた木をビニールで覆い、保湿・保温をします。これによってシイタケ菌が原木内に早く伸張します。
春になり気温が上がり始める頃、原木を組んで散水します。
シイタケ菌が原木内に行き渡るように天地返しを行い、菌の植え付け後約500日ほどでシイタケが発生する準備が整います。
このような状態になった原木を、ほだ木と呼びます。
最低気温が10℃以下になる頃、ほだ木を"伏せ込み場"から"ほだ場"(椎茸を発生させる場所)へと移動させ、ほだ木を組み立てます。
この時の移動刺激と温度刺激で樹皮を破ってシイタケの芽が出ます。秋から春にかけて自然発生をします。
秋から春にかけて芽を出したシイタケは10〜20日ぐらいで収穫できる大きさに育ちます。収穫したシイタケは専用の乾燥機で30時間程かけて乾燥させます。天日干しにすると完全に乾燥させることができず、虫が付きやすくなるからです。こうして手間ひまをかけて、原木乾椎茸は完成します。
しいたけは、カリウム、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、ナイアシン、などの栄養素を含んでいます。低カロリーで、ミネラル、食物繊維も豊富です。
特にビタミンDはカルシウムの吸収を助けるので、育ち盛りのお子さんや妊婦さんにもうってつけの食材です。
また血圧を下げる作用やコレステロールを下げる作用もあると言われており、現代人にはとてもありがたい食べ物です。
しいたけは紫外線に当てることでビタミンDが増えます。
ただこの天日干しでビタミンDが増える作用はしばらくすると元に戻るので、食べる直前に日に当てることが重要です。お料理の前に数十分間、お日様に当ててみてください。
しいたけは60度以上の高温で乾燥させると旨みと香りの成分が多く生成されます。
このため当店の乾椎茸は電気の乾燥機で乾燥させています。